研修医はじめの一歩 −ドキドキの生たまご編−
【巻末特集】末梢点滴ライン確保の心得
ISBN978-4-902496-44-4
定価:2750円(税込)、A5判、376頁、2色刷
発売:2013年3月
編:リブロ・サイエンス編集部
画:maki(本編)、滝浦 了(巻末特集)
本書の特徴
- それは天国からの贈り物だった。
他界した父が残した日記から全てが始まる。
医師を志す主人公・悟史のもとに届いた、父の研修医日記。
日記を読みながら浮かぶ臨床研修上の数々の疑問。
研修生活をスタートすると必ず直面するそれらの素朴な疑問について、漫画を交えて楽しく、わかりやすく解説しました。
巻頭の手術予定表を見ながら日記を読み進めると、臨場感あふれた「誌上」外科ローテートを体験できると思います。
また、他の医学書には書かれていない挨拶の仕方や電話対応の仕方など、「社会人としてのマナー」にも重点を置いて解説しました。
今までにない、新しいタイプの医学書としてお楽しみください。
- また、研修医の先生がはじめて行う手技のひとつに点滴があります。採血よりもワンランク上の手技で、この習得に悩まれている研修医の方が多く見受けられます。
そこで「末梢点滴ライン確保の心得」という特集で事細かに解説しましたので、ぜひご一読ください。
- 主人公の悟史は、このあと、麻酔科と救急をローテートしますが、続きは「ハラハラの半熟たまご編」でお伝えします。ご期待ください。
「研修医はじめの一歩Blog」
contents
- 【最初の1週間】
- ・研修初日は何時にどこに行けばいいのか
- ・研修初日はどんな服装で行くべきか
- ・研修前にローテーションする科の部長に挨拶すべきか
- ・初日のガイダンスの後、病棟に挨拶に行くべきか
- ・初日はいつ帰れるのか? 初日の夕飯は?
- ・2日目からは何時にどこに、どんな服装で行けばいいのか
- ・病院のガイダンスは必ず受けなければいけないのか
- ・臨床研修のポイントはルーチンワークを早く覚えること
- ・1週間を過ぎると流れがわかり落ち着く
- 【マナー、服装】
- ・研修初日はどんな服装で行くべきか
- ・2日目からは何時にどこに、どんな服装で行けばよいのか
- ・はじめて行く場所では、必ず挨拶を!
- ・医師には爪切りなどの身だしなみも必要
- ・診療中のマスク着用について
- 【生 活】
- ・研修生活は実家とレジデントハウスのどっちが便利か
- ・研修医の普段の夕食はどんな感じなのか
- ・研修生活での一日の仕事の終わりはいつなのか
- ・社会人として社会情勢を知ることも必要
- ・研修中、平日の昼間に院外に出たいときはどうするのか
- ・研修医に眠る時間はあるのか
- ・洗濯する時間や部屋の掃除の時間はあるのか
- ・初任給はいくら位なのか
- ・研修中に友人の結婚式のため地元に帰ることはできるのか
- ・お金をおろす時間があるのか
- ・医者のコンピューターはMacなのか
- ・体調を崩したり、風邪をひいたら仕事を休むことは可能か
- ・勧誘の電話には注意が必要
- ・自分宛の荷物や手紙はどこに届くのか
- 【必需品】
- ・研修医の普段の持ち物は
- ・病棟に自分の名前の印鑑を一つ置いておく
- 【休日、休暇】
- ・休日の研修生活はどんな感じなのか
- ・外で買い物をする時間はあるのか
- ・休日にやっておいた方がいい病棟業務は
- ・休めるときに休むのも研修のコツ
- ・研修医に夏休みはあるのか
- ・研修医の年末年始は
- 【心構え、勉強法】
- ・携帯用の自分ノートとは
- ・上級医が先に指示を出していた
- ・知らないことは研修医の恥ではない
- ・「よく走ること」とはどのような意味か
- ・朝、誰よりも早く患者さんの回診をする
- ・チーム回診は研修医の腕の見せどころ
- ・わからないことは「わからない」とはっきり言う
- ・「エッセン」とはどのような意味なのか
- ・研修中の勉強法のコツは
- ・研修に役に立つ本の見つけ方
- ・学生時代の成績の良し悪しは一度リセットする
- ・頑張っている姿は必ず誰かが見てくれている
- ・研修中に大切なことは「失敗から何を学ぶのか」ということ
- ・プロであることの自覚が必要
- ・医師賠償責任保険は入るべきか
- ・研修医は日々、研修態度を評価されている
- ・怒られた数が伸びる力。怒られなくなったら終わり
- ・2年上の人と勝負を
- ・疑問はその日のうちに解決を
- ・ベストを選ばなくてもベターを選べるセンスの育成が重要
- ・苦しいときに頑張れるかで、その後の自分が変わる
- ・研修中に浮かび上がった疑問の解決方法は
- ・病棟でアンテナを張り、常にいることが重要
- 【恋愛、結婚】
- ・忙しい研修生活で遠距離恋愛は可能なのか
- ・子供がいても研修は可能か
- ・結婚していても研修は可能か
- 【同僚、指導医、上級医】
- ・研修医の同期はライバルであり、戦友。協力し合う
- ・チュウベン、オーベン、ウンテンとは何か
- ・他科の先生と友達になる方法
- ・他医院の研修医との交流を持つ
- ・部長、医局、医局長とは
- ・病棟で夕食や飲み会に誘われたらどうするか
- ・他科コンサルトとはどのようなものか
- ・他科コンサルト枠が一杯だったときの裏ワザ
- ・上級医が話している略語がわからないとき
- 【看護師、コメディカル】
- ・同期入社の看護師さんとも仲良くした方がいいのか
- ・看護師さんの勤務システムは
- ・看護師さんの仕事体制は
- ・研修医と看護師さんとの関係は
- ・看護助手さんとはどんな人
- ・病棟クラークさんとはどんな人
- ・研修医にとって病院の中の人はすべてが先生
- ・栄養士さんとはどんな人? 栄養指導とは何のこと
- ・WOCナースとはどんなことをする人か
- ・納得がいかないことに遭遇したときの注意点
- ・放射線技師さんなど、仲の良い人を病院内にたくさん作る
- 【患 者】
- ・患者さんをストレッチャーで移送するときの頭の方向は
- ・入院時持参薬はどうなるのか? 薬の「一包化」とは
- ・死亡確認は研修医が行っていいのか
- ・死亡確認の行い方は
- ・患者さんの死について
- ・お見送りとは
- ・病理解剖(ゼク)について
- ・診療中のマスク着用について
- ・研修医が検査結果を直接患者さんに説明していいのか
- ・医師賠償責任保険は入るべきか
- ・診療は拒否できないが、どうしても困ったときはどうするか
- ・朝の一般外来が始まる間際に来院した救急患者さんの対応
- ・患者さんにお菓子をもらったらどうするか
- ・プライベートで患者さんに会って問題にならないか
- ・顔を忘れてしまった患者さんから声をかけられた
- 【病院(設備、組織、行事)】
- ・病院のガイダンスは必ず受けなければいけないのか
- ・病院にある特別室とは
- ・エレベーターの緊急用秘密ボタン
- ・病院内のエレベーター使用について
- ・病院内に喫煙できる場所はあるのか
- ・入院患者はすべて禁煙ではないのか
- ・薬事委員会とは何か
- ・衛生委員会、医療安全管理委員会とは何か
- ・部長会議とは何か
- ・病院の外来とは
- ・病院の検査室とは
- 【病棟業務】
- ●診断書などの書類・電子カルテ関連
- ・電子カルテに振り回されないように
- ・カルテの書き方は
- ・研修医が診断書、公的文書を記載してもいいのか
- ・死亡診断書は研修医が記載していいのか
- ・身体障害者認定の診断書とは
- ・サマリーとは何か
- ・クリティカルパスって何もの
- ・外出・外泊許可書とは何か
- ・温度板からわかること、わからないこと
- ・入院予定患者表を探せ!
- ●患者さんへの指示・オーダーなど
- ・絶食と絶飲食。内服のみ可とは
- ・食上げとは
- ・検査の前に食事をしていいかの判断は
- ・検査待ち食とは何か
- ・安静度とは何か
- ●連 絡
- ・外出中に病棟から指示を求められたときはどうするのか
- ・病棟から電話があったら必ず診察しに病棟へ行くべきか
- ・外出先から病棟に電話をしたい場合はどうするのか
- ・院外にいるときに、病棟から呼ばれるのは携帯電話、PHS?
- ・病院外にいるときに電話で知らない薬の名前を言われた
- ・病棟で急変時に研修医が呼ばれないことは悲しいこと
- ・院内での人の探し方
- ・病棟で鳴った電話は取るべきか
- ●円滑な業務遂行
- ・休日にやっておいた方がいい病棟業務は
- ・病棟での物の置き場所を知れ
- ・病棟にある役に立ちそうな資料はコピーして持ち歩く
- ・病棟以外に研修医の居場所はあるのか
- ・病棟業務中、喉が乾いたらどうするか
- ・自科専用病棟と他科との混合病棟の違い
- ●感染対策
- ・包交、包交車とは
- ・廊下にあるアルコールは何のためにあるのか
- ・病棟でゴミを捨てるときの注意点は
- ●検 査
- ・被曝量の測定バッジ(フィルムバッジ)とは
- ●ICU
- ・ICU病棟とは
- ・ICUの看護師さんが厳しくて冷たく感じるのはなぜ
- ・ICU病棟には泊まるところはあるのか
- 【採血、点滴などの手技】
- ・末梢点滴ライン確保の心得
- ・研修医はいきなり採血をしていいのか
- ・点滴は何回までは失敗していいか
- ・手技に悩んだとき、自分はうまいのだと暗示にかける
- ・早く検査や手技をやらせてもらうには
- ・時間のあるときは他チームの手技、検査時は見学を!
- ・看護師さんは点滴ルート確保や採血はしてくれないのか
- ・動脈血採血の方法、測定場所は
- ・新しい手技を会得する一番の近道は何か
- ・使い捨てのサージカルマスクが病棟や外来にある
- ・研修医が薬剤を溶解したりして点滴を作ることがあるのか
- ・薬剤を生理食塩液で溶解するとは
- ・手技に失敗したときの手を代えるタイミングは
- 【当 直】
- ・当直はどれくらい忙しいのか。眠れるのか
- ・病院には当直室のほかに泊まれるところはあるのか
- ・風呂は入れるのか
- ・研修医は1か月にどれくらい当直があるのか
- ・骨折の判断についての注意点
- ・急患室から呼ばれたら研修医はまず何をすべきか
- ・病院の検食とは何か
- 【手 術】
- ・病棟業務をしなくてもいい手術中は安らぎの時間
- ・手術室への入室時間。研修医が手術に入るタイミングは
- ・研修医が手術中にできること、すべきことは何か
- ・手術中、病棟業務中にトイレに行きたくなったら
- ・緊急手術のとき、どこに連絡すればいいのか
- ・緊急手術では最終経口摂取時間の問診が重要
- ・手術中、患者さんの家族はどこで待っているのか
- ・手術の「足台」とは
- ・手術室に入る科をローテートしたときの注意点
- ・検体整理とは? その注意点は
- 【学会、論文、研究会、カンファレンス】
- ・カンファレンスの準備とはどのようなものか
- ・研修医の入会すべき学会は何か
- ・学会の専門医とは
- ・学会に行くためには
- ・学会発表をゲットするには
- ・PubMedとは何か
- ・学会の「抄録」とは何か
- ・研究会とは何か
- ・薬の説明会とは
- ・論文は書けるのか
- ・研究はできるのか
- 【巻末特集:末梢点滴ライン確保の心得】
- 1.末梢点滴ライン確保とは?
- 2.点滴の道具は?
- 3.実際の手順は?
- 1)刺入前の準備をする
- 2)自己暗示をかける
- 3)焦らず血管を探す
- 4)血管を出す努力をする
- 5)いよいよ刺入。その前に……
- 6)血管を逃がさない
- 7)失敗したらひと呼吸おく
- 8)手を代える勇気を持つ
- 4.こんなときどうするのか?